今回は、子どもが一年以上続けている「将棋」について書きます。
年長の5歳11ヵ月から始めて、小学生になった6歳6ヵ月から将棋教室へ通い始めました。
個人差が大きいとは思いますが、将棋に興味を持ったご家庭の参考になれば幸いです。
将棋は何歳から始められる?
早い子だと4歳、おおむね5~6歳であればルールを理解し楽しめると言われています。あの藤井聡太さんが将棋を始めたのは5歳だそうです。くもんのスタディ将棋の対象年齢が5歳、将棋教室は小学生対象が多い、ということを考えると5~6歳以降がオススメです。
ただ早く始めれば強くなれるわけでもないので、本人が興味を持って楽しめるようになった年齢がベストです。プロ棋士の中にも始めたのが小学校高学年という方もおられますし、子供の通っている教室にも10歳から始めて半年で初段になった子がいます。
ちなみに私が息子に将棋を教えたのは、年長の秋、6歳になる少し前でした。何か夢中になれることがあれば、静かに遊んでくれるかな~というのがきっかけです。当時は対局相手がいなくても、アプリやネット対局ができるので、と軽く考えていました。(実際は、一緒にやる羽目なります・・・)
両親や周りの大人が将棋が分からなくても大丈夫
将棋を教えたといっても、私も夫も動かし方が分かる程度。「戦法」や「囲い」があることすらほとんど知りませんでした。それでも年長さんにはちょうど良く、動かし方を覚えてゆるく対局を楽しめるようになります。
将棋教室で出会った子に聞いてみると、おじいちゃんに教えてもらった、など家族からというきっかけが多いと感じます。とはいえ、私のように人に教えられるほど将棋に詳しくない、という保護者もけっこういます。
まずは駒の動かし方が分かれば楽しめるので、気軽にチャレンジしてみてください。もっと強くなりたい!と思えば、子ども向けの本や解説サイト、Youtubeでも学べる時代なので大丈夫ですよ。
将棋をやるメリットはたくさん!
実際に子どもが将棋を続けていくと、たくさんの良い点を実感しました。もちろん他の習い事でも言える内容もありますが、いくつかメリットをご紹介しますね。
費用が安い
まず始めてみようと思った時に、パソコンやスマホ対局、手作りでも遊べるので無料で挑戦することができます。そこから興味を持って将棋盤を購入するとしても、3,000円あれば購入できます。せっかくだし本も一冊買って勉強してみよう、としても1,500円ほど。初期費用は5,000円もかかりません。
次に習う場合、教室によって費用は異なります。
個人の指導員さんは普及活動の一環として教室をされていることが多く、場所代・電気代の一人数百円程度の教室も見かけました。息子の通っている教室はなんと無料です・・・!価格帯としては無料~月額2,000円前後がよく見られます。
企業が行う教室でも5,000円ほどのようです。個人教室より費用はかかりますが、その分しっかりと指導してくれる教室が多いので、「強くなりたい」と個人教室と掛け持ちする子も。
大会参加費用も、小学生は500~1,000円くらいが多いですね。ただし全国レベルに強くなり、遠征をするようになれば交通費がかかります。とはいえ基本は個人競技なので、どこまで費用をかけて遠征するかは家庭の方針によって決められますよ。
他の習い事と比較すると初期費用も継続する費用も安く、とてもお財布に優しく続けやすいと言える習い事です。
待ち時間や隙間時間が使える
個人的に嬉しいメリットが、待ち時間やちょっとした隙間時間を有効に使える(=時間をつぶせる)ということでした。待ち時間や、家でのちょっとした「暇~」対策にとても助かっています。詰将棋やアプリで対局させておけばお行儀よく待っていてくれるので、病院の待ち時間もかなりラクになりました。それでいて頭の体操になっているという一石二鳥。
知育になる
将棋は、論理的思考力(=ロジカルシンキング)が鍛えられると言われています。何手も先を読み、素早く判断する必要のある行いは確かに鍛えられそうだな、と思います。
また知育としてもオススメです。最近驚いたのはプログラミングをする時に座標を理解していたことでした。でもよく考えると、将棋盤上の動きは座標なんですよね。楽しく遊ぶだけで自然と学習に繋がるというのもメリットでした。
気持ちをコントロールする練習になる
将棋はルールやマナーとして、自ら負けを認める、相手を待つ、口を出さない、など「自分を律する」場面が多いように感じます。何局も負け続けたり、あと一歩で勝ちを逃すような悔しい思いもします。でも気持ちを切り替えて、次の対局に臨めるようになりました。「負ける」練習も大切なんだなぁ、と実感します。
それは単に成長したから出来るようになっただけかもしれませんが、その過程での良い経験がたくさんできますよ。
受験時の履歴書に書ける・面接でネタになる
学校教育法の改正により公立の中高一貫校が増え始めてから20年以上が経ち、中学受験の話題が身近になりました。わが家がどうするかは未定ではあるものの、もし受験することになっても面接で話題にできる!なんて考えもあります。
今時、ゲームでも勉強になるものはたくさんあります。桃太郎電鉄は地理の勉強にもなるし、マインクラフトで創造性を育むことができるとも思います。けれども、受験時に趣味として受け入れられにくいのも現状。その点、将棋だと履歴書の「趣味・特技」欄に書くことができます。
注意点
メリットたくさんでぜひオススメしたい将棋ですが、注意点もあります。
合う・合わないの個人差が大きい
というのも私は息子が将棋を始めて以降、子どものお友だち&ママさんに将棋を勧めたのですが、、誰もハマっておりません。単純に興味を持てなかったり、他にもっと好きなことがあったりするんですよね。
また、競技人口はなぜか男性の方が圧倒的に多いように、男子の方がハマりやすいようです。もちろん強い女の子もいるのですが、そもそも将棋をする人数が少ないのです。
夢中になりすぎる子もいる
逆に、将棋に出会ってから将棋しか見えない、四六時中夢中!!みたいな子もいます。すごいスピードで強くなるので悪いことではないのですが、もし中学受験を控えている学年だと勉強よりも将棋!になってしまうんですよね。そこまで夢中になる子も少なく性格の問題もありますが、そういう事例もあるのが注意点です。
将棋教室の多さは地域によって偏りがある
将棋教室に通いたい!と思っても、近くにないことがあります。都市部の方が教室が多いのはもちろん、地域によっても差があるなぁ、と思いました。というのも、私の住んでいる地域は教室が少なく、通えるのは一教室のみ、車で30~40分かかります。かと思えば、複数の教室があるエリア、週に2日以上通える教室、など羨ましい環境の揃った地域もあります。
将棋教室の方針がさまざま
また他の方のブログを読んでいると、教室の方針も結構違うんだな、と思いました。座学のような時間があったり、指導対局が充実していたり、小規模な大会がよく開催されたり。プロ養成所のようで大会で上位に入ることを目指す方針の教室も。
一方うちがお世話になっている教室は「先生による指導」という面はあまりなく、とにかく小学生が集まって対局するタイプの教室です。アットホームな雰囲気で気軽に通える反面、強くなりたい場合は自分で勉強していく必要があります。
まとめ:できれば一生の趣味に!
メリットやデメリットをいろいろ考えてしまいましたが、結局のところ長く付き合っていける良い趣味になるといいな、と思います。
最近では「見る将(みるしょう)」と言って、将棋の対局を「見る」ことを楽しむファンが増えてきました。AI判定が表示されるおかげで、ルールくらいしか分からない人でも十分楽しめるからです。また地方の将棋大会やイベントでは、プロ棋士の先生に直接お会いできたりもします。
将棋は興味を持ったらすぐに挑戦できるので、ぜひ将棋デビューしてみてくださいね。