小学生向け学習まんが「偉人の伝記」は、歴史を学ぶ前段階としての下地作りにピッタリ。最近ではカラフルで親しみやすい絵柄の本がたくさん出版されており、低学年でも読みやすくなっています。また歴史だけでなく、偉人の活躍した分野に興味を持つ良いきっかけになることも。
今回は小説版よりも読みやすい「伝記まんが」について、オススメや選び方をご紹介します。
伝記まんがは何年生から読める?
一般的にまんがは、6~7歳ごろから読めるようになると言われています。息子の様子を振り返ると、6歳(年長)くらいでまんがを楽しんで読むようになりました。伝記まんがは1年生の春に勧めて以降、気になる偉人を自分で選び読んでいます。伝記まんがは普通のまんがよりも難しい部分があるものの、おおむね低学年から読み始められる、と考えられます。
伝記まんがを読むメリット
歴史を学ぶ導入になる
勉強になるまんがと言えば「歴史まんが」ですが、登場人物が多く内容も複雑でいきなり読むには難しく感じます。一方「伝記まんが」は一冊で完結しており、低学年でも挑戦しやすい本です。
勉強になるまんがを読んで欲しいけど、歴史はまだ難しいかな、という年齢からオススメですよ。
昔の暮らしや外国の文化を知れる
江戸時代など昔の生活や文化について、普段の生活では触れる機会が中々ありません。
しかし伝記には昔の人物も多く、まんがを読んでいくうちに偉人という主人公を通して自然と昔の生活や文化を学べます。また同様に外国の方の伝記であれば、海外の暮らしや文化を知ることもできます。
人生の波を知れる
伝記は人の生涯をまとめた本です。成功した話や偉大な功績だけでなく、失敗したこと、うまくいかない辛い時期も描かれます。苦楽を乗り越え成功した偉人の人生を知ることで、辛い時期に心の支えになったり良い選択ができるのでは、と思います。
私自身、学校が好きではなかったので、小学校に馴染めなかったエジソンのエピソードはとても心に残っています。
伝記まんが*わが家の場合
きっかけは千円札の人
子どもが伝記まんがを読み始めるきっかけは、明治時代に活躍した学者の野口英世さんでした。千円札に書かれている人を見て「どういう人がお金になるの?」と聞かれたのが始まりです。そこから伝記の面白さを知り、色々な人の伝記まんがを読むようになりました。
伝記から歴史にハマった
野口英世さんの伝記をきっかけに他の偉人の本も読むようになりましたが、息子の場合はその後歴史にハマりました。
伝記の巻末の年表には偉人の行動の他に、その時代の大きな事件や災害、世界的発見なども書かれています。当時の出来事が気になった結果、日本の歴史まんがを読むように。特に好きになったのは戦国時代で、武将はもちろんお城にも興味が広がっています。
伝記まんがは、普段の生活で出会わないことを知る良いきっかけとなりました。
低学年が伝記を読む時に難しいと感じた点
時代背景や当時の生活がイメージしにくい
昔は身分制度や医学の発達などが現代と大きく異なるため、子どもにはイメージしにくい部分があります。わが家でも最初に読んだのが野口英世だったので、明治時代の貧しい暮らしや学校制度、医療の様子を簡単に説明しました。
選んだ時代によっては、おおまかに当時の生活の様子や時代のイメージを伝えると読みやすくなります。また現代の偉人であれば時代のズレが小さく、低学年でもイメージがしやすいですよ。
歴史の時間感覚がつかめない
まだ歴史を習っていない学年では、鎌倉時代や江戸時代、明治・大正といった時代がどれくらい前なのかうまくイメージできません。また何冊か読んでいくうちに、偉人の年代が前後し混乱してしまいます。
そこで年表を用意しておくと、歴史の時代を把握しやすくなります。出来事の書かれた年表ポスターでも良いですが、時代と西暦が書かれている簡単なものでも十分でした。書き込める年表を利用し、読んだ偉人の生まれ年を書き込んでいくのもオススメです。リンク先のちびむすドリルは、登録不要・無料で利用できます。
地名が分からない
伝記では偉人の出生地や移動先など、多くの地名が出てきます。昔の地名は現代名の注釈があるものの、実際に日本のどの辺りなのか?というのは近隣でなければ分かりません。また外国の偉人や留学先の話で外国が出てくると、ますます分からなくなります。
そのため世界地図や日本地図があると、気になった時にすぐに確認できて便利です。地図上で実際の位置を確認することで、移動が大変だった、という話もイメージしやすくなります。地図はポスターでも良いですが、わが家ではこちらの地図帳を愛用しています。
親世代の地図帳でも使えますが、統計部分が更新されているため最新のものがオススメです。
伝記まんが誰が良い?オススメな選び方
子ども自身が偉人に興味があれば、誰の本を読みたいのかすぐに決められます。しかし偉人に興味がなかったり、プレゼントとして選ぶ際はどの本がいいか悩みますよね。そこで選び方のアイディアをまとめてみました。
読みやすい現代の日本人
現代の日本人の伝記は、時代のズレが小さく今の生活と近いため読みやすい傾向にあります。プレゼントにも最適で、読書が苦手だったり、学習漫画に抵抗がある子にもオススメです。
ポケモンを作った男*田尻智
新幹線をつくった男*島秀雄
ドラえもんの作者*藤子・F・不二雄
身近なものから連想する偉人
身近なものを作ったり、お札などよく顔を見かける偉人です。「こんな人だったのか」を知った後は「じゃあこっちの人は何をしたんだろう?」と続き、どんどん伝記を読むきっかけになります。
発明王*エジソン
歩いて地図を作った*伊能忠敬
新紙幣3人セット*渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎
子どもの興味から連想する偉人
子どもが好きなものや、興味がある分野から偉人を探す方法です。気になる職業だったり、刀での戦いに興味があるといったことから連想して選ぶと、読みやすい本を探せます。
飛行機好きな子に*ライト兄弟
初の女性医師*エリザベス・ブラックウェル
天下統一セット*織田信長、豊臣秀吉、徳川家康
習い事に関係する偉人
習い事をしている場合は、その分野で活躍した偉人の伝記がオススメです。習い始めはもちろん、ちょっとやる気が出ない時に読むとモチベーションアップにつながります。
ピアノ*クララシューマン
サッカー*ディエゴ・マラドーナ
将棋*羽生善治
まとめ
伝記まんがでは偉人の活躍した時代やその国の様子を知ることができます。一方で、現代とは異なる価値観など馴染みがないこともあり難しく感じるかもしれません。しかし新たな世界を知ることは、興味を広げる良いきっかけになります。
今回ご紹介した以外にも多くの伝記まんがが出版されていますので、ぜひお気に入りの一冊を見つけてみてください。
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