2020年から必修化された小学校の英語教育。今の小学生は、親世代が中学生で習っていた英語の勉強を小学生からスタートします。そこでわが家では教科として英語が始まる前に、先取り学習として通信教育で英語を学び始めることにしました。
この記事では小学3年生4月から受講を始めたZ会の通信教育【小学生コース】の英語について、「英語が初めてでも難しくはないか」「半年後も続けられているか」などの体験談とともにご紹介します。
Z会の小学生コースは「途中入会でも無理なく始められる内容」なうえ、5・6年生からは一度カリキュラムが組み直されます。そのため高学年からの受講もしやすく、さらに月1回のスピーキングレッスンもできるようになるのでどのタイミングからでもオススメですよ。
英語の通信教育を始めたきっかけ
うちの子は幼稚園での簡単な英語学習のみで、「英語を習ったことがない」状態で小学生になりました。
通っている小学校は公立ですが、1・2年生の頃から月に1回程度、歌やクイズで英語に親しもう!という授業があります。しかし2年生が終わるころ、「英語はあまり好きじゃない」と言うように。理由は「英語を覚えきれなくて楽しくない」から。
例えば漢字は、授業や宿題で繰り返し書くことで自然と覚えていきます。しかし低学年の英語は教科ではないこともあり、宿題やテストはない状態。自分で勉強しないと覚えられないのは仕方がないと言えます。
とはいえ英語の勉強は5年生から教科になり、中学高校と少なくとも8年間は続くもの。そこで「家で勉強しておけば自信が付くのでは?」と考え、Z会を始めてみることにしました。
通信教育を選んだ理由
小学生が英語を勉強する方法としては主に、
- 英語教室や塾
- Z会などの通信教育
- テキストを購入して自宅学習
があげられます。それぞれにメリットやデメリットがありますが、わが家は次のような理由で通信教育を選びました。
英語教室や塾よりも安い
英語教室や塾に通うことは、プロである先生に子どもの勉強を見てもらえる点が大きなメリットです。子どもの理解度やペースに合わせて指導してもらえるので、保護者としては安心で手間もかかりません。
しかし月々かかる費用が他の勉強方法よりも高くなります。地域にもよりますが、英語教室はおおむね7,000~10,000円ほど。年間では8~10万円にもなり、他の習い事があったり兄弟がいるとより負担に感じる金額です。
Z会は3年生と4年生の場合年払いだと一ヶ月あたり1,955円のため、年間約2万4千円で英語が勉強できます(5・6年生は年払いで2,295円/月)。さらに年払いを途中で解約してしまっても、残りを清算して返金してもらえるため「迷ったら年払い!」も可能です。
テキスト学習よりも続けやすい
書店で教材(テキスト)を買い、自宅で勉強する方法は安くて自分のペースで学べるのがメリットです。購入する本にもよりますが、年間5,000円もかからず最も安く済みます。
しかし計画を立てて勉強のペースを維持する必要があります。さらに保護者が計画を設定しても、子どものやる気が続くとは限りません。
Z会では月末に提出する添削問題があるため、締め切りに向けて頑張るというサイクルが作られます。また毎月教材が自分宛に届くというのも嬉しいようで、モチベーションの維持にもつながっています。
子ども本人の希望
英語の勉強について子ども本人と相談したところ、「教室や塾に通うのは行き帰りに時間がかかる」「人と(人前で)英語を話すのが恥ずかしい」「テキスト学習は続かなさそう」という話になりました。
そこでさっそく通信教育の資料請求をし、最終的にはその内容を見て「Z会をやってみる!」と決めて申し込むことに。親としても、教室や塾とテキスト学習の良いとこどりだと感じています。
Z会を選んだ理由・メリット
1教科から受講できる(小3以降)
Z会の英語は、小学3年生以降であれば英語のみの単独受講ができます(小1と小2ではセット受講に英語が含まれています)。
英語だけであれば月に4回の各30分ほどで勉強できるため、忙しくても続けやすい!と思いました。また1教科だけなら月額約2,000円と費用が抑えられるのも魅力。
さらに気になる教科と組み合わせての受講も可能なので、わが家では体験学習のある中学受験コースの理科と合わせて受講しています。
体験学習は小1・2年生の小学生コース内にも「経験学習」という科目として含まれています。低学年はセット受講なので、低学年からなら英語と合わせて体験学習も学べるのがメリットです。
書く力が鍛えられる教材
英語の通信教育というと、音声を聞いたり会話をする「リスニング&スピーキング(オーラル)」のイメージがあります。また小学校の授業でも書くより、英語に親しんだり会話を楽しむ内容が中心です。
一方Z会は、実際に単語を書いたりする「ライティング」にも力を入れている教材。そのため5年生以降で行われる教科としての英語や、中学以降の本格的な受験英語につながる勉強をすることができます。
スマホで受講できる
スマートフォンやタブレット・パソコンから、アプリ(ブラウザサイト)の「エブリスピークワールド」で受講できます。
小学生コースはあくまで紙がベースで、音声をアプリが担当してくれる教材です。紙の教材のないブラウザ学習は「タブレットコース」があります。
ちなみに以前あった音声ペンは廃止されました。個人的には手持ちの端末で受講できる現在の方が、故障や不具合の心配がなく便利で良いな、と思っています。
Z会の小学生英語は難しい?*体験談
Z会の教材はシンプルでライティング中心のため、「難しい」と言われることが多いように感思います。また英語のある「小学生コース」ではなく、難関中学を目指す「中学受験コース」の印象が強いのかもしれません。
試しに英語コースの受講体験をネットで検索してみると「すぐにできた!」という感想も多いのですが、よく読むと幼児期に英語教室の経験のあるお子さんが多いようでした。
しかしわが家の息子は英語未経験、アルファベットを覚えるところからスタートした体験談と感想をご紹介します。
- 公立小学校3年生男子
- 勉強は好き、得意
- 宿題は嫌い、時間がかかる
- 毎日将棋の勉強をする習慣はついている
英語はほぼ未経験
通っていた幼稚園では簡単な英語学習を取り入れていたため、幼児期は妙に本格的な発音で単語を喋ることはありました。ただ身に付いてはおらず、小学校に入るとすっかり忘れてしまいます。
小学生になってから英語と親しむような内容の学習が始まりましたが、「英語を覚えきれなくて楽しくない」「英語はあまり好きじゃない」と言うように。ただ他の勉強はできていたため、本人としても英語も出来るようになりたい!という気持ちはあるようでした。
3年生になった時点でアルファベットは分かるけど、書く方は大文字と小文字を全部覚えていないくらいの理解度です。
最初の4ヶ月間は大変でした
Z会の英語は小学3年生の4月から、4か月かけてアルファベットを習います。しかしそれだけでなく、英単語と会話も並行して学ぶカリキュラムです。
最初の頃の英単語は穴埋めのような問題で学びました。会話のリスニング&スピーキングは書かなくて良いのですが、覚える必要があります。
しかし当然ながら英単語は、数回書いただけでは覚えられません。さらにリスニングが英語初心者の子にとっては速く、なかなか聞き取れないようでした。
そのため保護者のサポートが必要どころか、付きっきりで一時間以上かかってしまう状況に。「いきなりZ会はレベルが高かったのかな、、?」と不安になりつつも、本人は頑張っていたので半年は様子を見ようと考えていました。
慣れるとカンタン!
アルファベットを全て習い終えた5か月目は、ちょうど8月の夏休みでした。時間に余裕がある夏休みに復習もして、それでも難しければやめようかと考えていたら。なんと急にすんなりと出来るようになったのです!さらにリスニングも、以前より聞き取れるようになっていました。
また夏休みに自治体主催の子ども向け英語イベントに参加したのですが、受付時に英語で話しかけられて、スラスラと自分の名前を答える子どもの姿が・・・!驚くとともに、Z会を頑張って続けた甲斐があったんだな、と実感しました。
その後はイベントで英語を使えたことが自信につながったらしく、英語に対する苦手意識も克服できたようでした。
単語はコツコツと勉強
夏休み以降は1回の学習を30分程度で勉強できるようになりましたが、単語のつづりを覚えるのはまだ慣れない部分があります。教材に書いている時は覚えたような気になるのですが、いざ何も見ずに書こうとすると書けなくなってしまうのです。
わが家ではローマ字を覚えて発音のイメージをしやすくすることと、単語ノートを作り「書いて」覚えるようにしました。そもそも「英単語のつづりを覚えることに慣れていない」ため、そこから一緒に少しずつ練習しています。
一ヶ月間で学習する内容は、第1・2・3回で新しいことを学び、4回目がまとめ、そしてテストです。うちの子は単語を週に4つ覚えるペースでやると、最終週に余裕ができるので合っていました。(まとめとテストは同じ日にして、全4回で学習しています)
テストでペースを作れる
通信教育の大きなメリットは毎月テストがあること、それを提出して採点されることだと感じました。テストがあるから頑張って覚えようとやる気になるし、目指せ満点!とモチベーションの維持にもつながります。
特に学校のカラーテストが大体満点という子の場合、勉強しないと点がとれないテストには慣れていません。英語はつづりを覚えていないと満点が取れないため、一番最初のテストをいつもの調子で受けた結果、悪い点数にショックを受けていました。
ただ「勉強しないと点が取れない」ということを実感した結果、翌月からは単語の勉強を頑張るように。目標の100点がとれたとき「勉強すれば点がとれる!」ことをとても喜んでいました。
ちなみにテストは郵送だけでなく、スマホのカメラで撮影し画像を送ることでも採点してもらえます。とはいえうちの子は「手紙をポストに入れること」「自分宛の手紙が届くこと」を楽しみにしているので、毎月郵送するのもオススメです。
Z会のデメリット・注意点
保護者(大人)のチェックが必要
慣れてくると一人で学習できるようになりますが、答えが合っているかのチェックを保護者が行う必要があります。本人が答え合わせをしてもうっかりミスを見逃すことも多く、「小文字のbとd」を間違えていたことも。
発声も本人は無自覚で小声でボソボソと言っていることもたまにあり、目の届く範囲で時々チェックした方が良いと感じました。
勉強する空間づくりが必要
Z会の英語は音声を聴き発声しながらの学習になるため、自宅に勉強できる空間が必要になります。兄弟姉妹(下の子)がいたり、集中できるスペースや時間がないと自宅学習は難しくなります。
対処法としては下の子を連れだしたり習い事の予定を入れる以外にも、「勉強の時間」として、一緒に幼児向け教材をやるというご家庭もあるようでした。
勉強に抵抗がない子向け
Z会の教材はイラストもあり親しみやすい雰囲気ですが、学校の勉強がおおむね出来ている子向けの内容だと感じます。また、家で勉強すること自体に抵抗がある子には向かない作りです。
例えば英語では単語のつづりを自主的に勉強して覚える必要があり、勉強としてのハードルはやや高め。全体的に「勉強」することには抵抗のない子向けだと思います。
学校の勉強に不安があったり、自宅で勉強するのに抵抗があるタイプの子にはベネッセの【進研ゼミ小学講座】が選ばれているようでした。Z会も進研ゼミも資料請求は無料でできるため、迷っている場合には両方を比較したり、お試し教材を見てお子さんと相談するのがオススメです。
まとめ
1教科から月額2,000円で始められるZ会の英語。通信教育は好きなタイミングで学べるので、他の習い事や予定とも両立しやすい学習方法です。
また教材もテストでペースを作って続けやすく、自宅学習の習慣を身に付けることにもつながります。テストの採点期限は1年間あるため、お出かけや体調不良でペースが遅れてしまっても焦らずに長期休みで調整すれば大丈夫です。
さらに料金は異なりますが、他のコースと組み合わせたり、同じコース内でなら割引が適用されたりとおトクに受講も可能。年払いがおトクですが、1ヶ月だけの受講も可能なので気になったらぜひ検討してみてください。